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「オンデマンドPPが剥がれる。」こんな問題点を抱えているお客様へ

オンデマンドPPをご依頼されるお客様は必ずお読みください。

オフセット印刷の仕事が減少している現在、印刷会社は小ロット、低価格、短納期で対応できるオンデマンド印刷にシフトチェンジしています。お客様も一昔前なら大量に刷らないと印刷コストが合わないとの理由で数千部を印刷会社に依頼をしていました。時代が変わり世の中にオンデマンド印刷が普及してきました。発売当時のオンデマンド印刷機はクオリティも低く用紙もオンデマンド専用の用紙を使用しなければならないなど制限があり、あまり大きくは普及しませんでしたがここ最近のオンデマンド印刷の進化には大変驚かされています。クオリティはオフセット以上(この感想は私の主観です。)用紙もさまざまな用紙に印刷できてワンラインで折加工や製本まで出来てしまうオンデマンド印刷機まで登場してきました。時代はまさに「お金をかけずに欲しい時に今すぐ欲しい」が可能になりました。

ところが表面加工業界に至ってはこのオンデマンド印刷機の登場が最大の悩みの種になっています。何故ならばPPのフイルムは本来、オフセットインキの仕様になっていてオンデマンドのトナーには適応できない仕様になっているからです。
オフセット仕様のフイルムで加工は可能ですが、無線綴じの表紙の背の部分(折れる部分)やトンボで断ち落す部分が剥がれてしまうという事故が発生するのです。

剥がれている
オンデマンド印刷pp加工の失敗例です。表紙のフィルムが剥がれてしまっています。

そこで登場してきたのがオンデマンド専用フイルムです。このフイルムは大変高価で需要もあまり無い為、ほとんどの表面加工会社は取り扱ってはいません。どうしてもオンデマンド専用のフイルムで依頼した場合は表面加工会社から「ロール1本買い取ってくれるなら加工します」と言われるくらい厄介な代物になっているのが現実です。

たとえオンデマンド専用のフイルムで加工しても100%の保証はありません。何故ならばベタが多い印刷物は剥がれる。「この事実はフイルムメーカーが認めているからです。」要するにオンデマンド向けのフイルムに至っては技術が追い付いていないのが現実です。

DTPの技術は凄まじい勢いで進化しています。網点濃度も際限なく盛る事ができ、特にリッチブラックを使用する時はCMYKで250%〜300%の濃度になりフイルムの密着率は相当低くなります。
こういった現実がある中で弊社でもさまざまなオンデマンドの印刷物を取り扱っています。
100%の保証はありませんが100%に近づける方法で加工をしています。加工方法は2通りあります。

 

① オンデマンド専用フイルムで加工
② オフセット専用のフイルム(接着剤が付いていないフイルム)で接着剤の層を通して低温50度〜55度(通常は100度〜110度)で加工する。

 

上記のことからオンデマンド印刷だからといってオンデマンド専用フイルムで貼っていれば安心という訳にはいかないのです。印刷物は作る人によって全てが違うのです。

冒頭でもお話した様にオンデマンドのクオリティは大変高くなっています。クオリティが高くなっているという事は網点濃度も増えているという事なのです。よって全てのオンデマンド印刷に対して同じ加工方法では大変危険だという事なのです。
弊社ではお客様の印刷物をまずはチェックしてどちらの方法が最適なのかテストをして作業を進めています。また加工中も微妙な温度調整、回転スピードも計りながら作業を進めています。いずれも熟練の技術者ではないとうまく貼ることができないのです。

以上のようにオンデマンド印刷のPP貼りは以外と時間と手間とコストが、掛かっているのです。その分オフセット用のPP貼りより料金が高い設定になっているのです。

「オンデマンド印刷用のPPは何故剥がれるのか?」という現実はあまり知られてはいません。印刷物のコストが安くなる分こういったリスクもありますのでなるべくならオフセット印刷をご利用いただく事をお勧めいたします。それでもコスト重視というお客様にはデザインを制作する上での注意点を下記に記しましたので参考にしていただければと思います。

1濃いベタは特にご注意してください。

印刷物を綺麗に再現させる為に網点濃度を高く設定しがちですが、網点濃度が高くなればなるほどフイルムが剥がれるリスクが増大します。特にベタが多い印刷物は大変危険ですので出来る限り網点濃度を低くすることをお勧め致します。

2トンボ近くにベタがあると大変危険です。

印刷物には必ず塗たしのトンボが付いていて、そのトンボを目安に刷本を重ねて断裁します。その際、トンボ近くにベタがあってその部分が完全にフイルムが密着していないと刃をいれる事で、剥がれるリスクが増大します。トンボ付近10mm〜15mm程度はベタの使用をしない事をお勧めします。(理想は絵柄無し、もしくは低い濃度のグラデーション)

3本の背の部分、折れる部分のベタは危険です。

印刷物はさまざまな加工がありスジ入れ、折りなどもあります。特に折れる部分にベタがあるとフイルムが剥がれる危険があります。一時的に密着しているように見えても折れる部分の開閉で段々と剥がれてきます。(折れる部分10mm〜15mmはベタの使用は大変危険です。)

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